【’17年夏の訪問シリーズ】Place de Bleu

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Place de Bleu のクッション「Samur」。
このデザインを見て取り扱いを決めました。

 

今年8月、短期間ではありましたが、またまた北欧に赴き、何社か会社訪問をしてきましたので、これから数回にわたりつづってまいります。

まずは、新入荷したデンマークのPlace de Bleu社をご紹介。作業場を見学させていただきました!

 

弊社ウェブサイトの「Brand Info」でもご紹介していますが、Place de Bleuはコペンハーゲンにある社会貢献を兼ねたユニークなデザイン会社。少数民族、社会的地位の低い移民女性たちの経済的自立を目的に、デンマークと女性達の文化をミックスしたデザインでインテリア商品を生産しています。

 

Place de Bleu 入口ここだけでもおしゃれ感出ています

 

同社が位置するNørrebroは移民が多く住むエリアで、中心地とは全く異なり、エスニック感が漂っていて、まさにこの企業が地域と寄り添って活動していることがわかります。同社の商品は全て少数民族、移民女性のスタッフがハンドメイドで生産。スタッフの中にはもともと縫製のスキルのある人もいますが、中には全く経験もなく、デンマーク語も話せない人もいるそうです。そんな女性にも門戸を開き、雇用の機会を与えています。まずは小さいものからトレーニングしていき、6か月後に上達した人は正式に雇用されるという仕組みです。

 

デザイナー、エリザベスさん(左)とプロダクション・マネジャー、製品開発責任者のニコルさん

 

デンマーク人で、本業は建築デザイナーのエリザベスさんを中心に移民女性たちそれぞれの文化が混ざり合ったデザインを生み出しています。商品は全てデンマークのテキスタイル・メーカー「Kvadrat」社の余剰生地のみで作られたもの。クオリティは保証されており、しかも環境に対する影響の低減にも貢献しています。自社商品を生産しながら、他社からの依頼も受けていて、IKEAの商品なども作っているそうです。 一つ一つがハンドメイドのため、お値段はお高めですが、クオリティはお墨付きですし、長く使うために飽きのこないデザインになっていると思います。商品タグには製作者のサインが入っており、作り手と買い手との距離が近く感じます。チャリティーや、ボランティアでなく、非営利とは言え、一企業として魅力的な商品を創りだしています。

販売にあたり、会社情報をいただいてとても有意義な企業であることは自分なりに理解してはいましたが、実際見学させていただいて、女性たちが自立するために様々な工夫や努力がなされていることを感じました。

「me、me、me!」とセミのような声が渦巻く今の世の中で、自国に住む立場の弱い移民女性を追い込むことなく、「デザイン」というデンマーク最強の「お家芸」を使って自立を助け、「資源の無駄」軽減に協力しながら、買い手の気持ちをも豊かにしている企業です。いろいろ難しいところではありますが、微力ながら自分も貢献できることはやっていきたいと、まずはブログにアップしました。まだご覧になってない方はぜひ一度見ていただきたいです。

 

               

 

作業場見学:日差しもたくさん入る明るく広々した中で作業されています。
(この写真だとあまり明るく見えませんが汗

 

「Samur」のパターンが作業台に。

 

作業スケジュールなど、言葉がわからないスタッフのために

 

写真などを使ってできるだけわかりやすく表示されています。

 

キッチンもおしゃれ!

 

お勝手口からは様々な人たちから野菜などの差し入れもあるそうでニンジン

 

食堂兼休憩室にはスタッフが作ったキルトが。幾何学的ですが、温かみがありますポット

 


Place de Bleuのショールーム。

 

「飲み物は水道水しかないんですけどいいですか?」
余分なものは置いてないそうです(ちょっとシビアな気も顔?!)。
写真に撮らなかったのですが、きれいなピッチャーに入っていた水は水道水でもおいしくいただけました。
デザインって気持ちを豊かにしてくれるんだな、と改めて感じました うっとり

 

こちらは最初に作る商品。乳母車などにつけます。

 

 

その後、針山(左)などを作り、トレーニングを積んでいきます。

こちらはPlace de Bleuの記念すべき最初の商品。

 

「Place de Bleu」はNørrebroにある、Blågårds Plads(青い家広場)から始まったことから名づけられたそうです。

ちなみに「Place de Bleu」自体は フランス フランス語です。