
今回の北欧旅で、「Blå Form」のHanneさんのお宅を訪問しました。暖かく、美しい色のスカーフを作り出す染色家さんです。ご自宅はコペンハーゲンと同じシェラン島の北部にありました。親しくさせてもらっている現地ガイドさんとガイドさんのご主人とともに向かいました。ご自宅にはHanneさんのご主人もいらっしゃいました。ご主人は建築家で、ご自宅も設計されたそうです。若いころはあのArne Jacobsenの仕事にも携わったそうです。お宅に伺う前に「Hundested Havn」に立ち寄ったのですが、そこにあるクリエーターのショップが入った建物はご主人が設計されたそうで、しかもその場所にお二人のお嬢さんが注目のグラス・アーティストとして店舗を構えていたのです。凄すぎ!超芸術家ファミリー!デザイン大国「ザ・デンマーク」に触れた感じがしました。お二人ともクリエーターだけに、素敵なおうち! 作品も含めて写真をたくさん撮らせていただきました。
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お邪魔してまず目の前に広がったのはコンサバトリー。
その先に広ーいお庭がありました。 壁にツタが這っている植木があって、
まさに屋外と屋内の中間の空間。日照時間が短い冬の光を
少しでも多く取り入れるためのヨーロッパらしい様式です。
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庭から見た平屋のお家。「そぎ落としの美」:シンプルです☆
ご主人が塗った壁、ブラウンの枠とマッチした、クールなブルー。
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さわやかで、ムダがないリビング。アアルトの椅子もありました。
いくつもペンダントライトがあって、天井にライトなし。
夜はこれらのライトで過ごすわけですね。
明るい光に慣れている自分にとってはだいぶ暗い印象がありますが、暖かく、
気持ちが緩む空間なのかもしれません。
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窓が棚と同化している!
どちらかというと男性的なデザインですが、個人的に好きなスタイル。
クールで素敵です。
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ダイニングもシンプルにすっきり。
天井の明かりは天窓で自然光。
ペンダントライトはPH!
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トレイはデザインミュージアムで商品化されたもの

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ハウス・ツアーをしていただきながらいろいろお話を聞いていると、Hanneさんは染色家の他にデンマーク・デザインにおいて重要な役を担った方だということを知りました。なんとデンマークのテキスタイルデザイナーのパイオニア、Marie Gudme Leth の相続人だったのです✨
勉強不足でMarie Gudme Leth のことは知りませんでした。自分の知っているデンマークのテキスタイルはプリント柄が少ない印象でした。Hanneさんは若いころから Gudme Lethに師事していて、彼女に子供がいなかったことから、長年にわたり彼女に信頼されていたHanneさんが彼女の作品を相続したそうです。これまであまり彼女の作品を公に出していなかったので知らない人も多いようです。
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自然光がたくさん入る大きな窓があるHanneさんのワーク・ルーム。
やはりここでもペンダントライト。
両壁にはインスピレーションのもとになるあらゆるものが
たくさん貼ってありました。
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Marie Gudme Lethの作品。
かわいくて色鮮やかな作品。保存状態も超良好。
半世紀以上前のとは思えない、また一般家庭でここまできれいとは。
長年共に仕事をされて、信頼されてきた方だということを改めて感じました。
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在りし日のMarie Gudme Leth 。彼女に関する記事 。
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レトロ感あふれるデザイン。
シンプルなモチーフなのに、サイズ、色合いでとても魅力的に。
貴重な作品を直接見ることができて感激。
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Hanneさんのスカーフは
こちらを使って
プリントされていました。
シルク生地は中国のもの。
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デンマークの美術館からの依頼で作られたテキスタイル。
バイキングのルーン文字がモチーフだとか。
デザインは同じBlå Formで当店でも扱っているカブトピンの作者Bessさん、
プリントはHanneさんの共同作品。右はそのスクリーン。
他の古代文字と比べてもシンプル。
すでにその時代からシンプル志向だったのか・・・?
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最後にさらなる驚きが。
ガイドさんのご主人のお父さんの異父兄弟(叔父さん)のお嬢さん(ちょっとややこしい)がHanneさんの教え子だったことがわかりました。Hanneさんはかつて教師もされていて、現在共に仕事をしているBlå FormのPukさんも教え子でした。ここで新たな芸術家つながりが。デンマークは芸術家密度が高い!
デザイン、アートに満ち満ちた時間を過ごせてもらいました。
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最後にお二人の写真を。
お土産としてお持ちした赤いてぬぐいを
さっとバンダナ風に巻いてくださり、またそれがよくお似合い。
そのセンスも素晴らしい。
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